プログラミング未経験の私が、AIだけの"会社"でゲームを作っています
社員は全員AI。18日目に、第1話が通しで遊べるようになりました
社員は、全員AIです
私の"会社"には、社長がひとりだけいます。私です。
その下にCEOがひとり。ステージ担当、バトル担当、シナリオ担当、3Dキャラ担当、音担当、公式サイト担当……というふうに、役割ごとに部門が分かれています。部門が仕事を終えると共有の板に報告が書き込まれ、CEOが実物を確認して、合格したものだけが私のところに上がってきます。
ここまで読むと、それなりの規模の開発チームに聞こえるかもしれません。
でも、人間は私ひとりです。社長以外の全員が、AIです。
部門の一覧の画面(準備中)
私はプログラミングができません
先に白状します。私はプログラミング未経験です。コードは書けません。読めもしません。
それでも、オンライン対戦ゲームをひとつ、遊べる状態まで作ってきました。私がやっているのは「何を作るかを決めること」と「上がってきたものに合格・不合格を出すこと」だけです。手を動かすのは、ぜんぶAIの部門たちです。
ここは、その過程を全部見せる場所です。うまくいった話だけでなく、AIが嘘の完了報告をしてきた話も、部門同士がぶつかって仕事が止まった話も、そのまま書きます。
いま、どこまで来たか
作っているのは『忍スプ』。ブラウザで遊べる無料のオンライン対戦ゲームです。インクを塗り合って陣地を取る対戦に、忍者の世界観と全8話のストーリーモードを乗せています。
18日目に、ストーリー第1話が通しで遊べるようになりました。 会話も戦闘も背景もつながって、最初から最後まで止まらずに進みます。(対戦の部分はそれより前に公開していて、いまも誰でも遊べます。)
いま出来ているものを並べます。
- オープニング:約20秒の「動く紙芝居」。墨が落ち、白い世界が光り、筆が一閃してロゴが着地します
- 第1話:47の場面。会話・戦闘・イベントの絵まで通してつながっています
- 背景:第1話で12枚。第2話以降も進行中
- キャラクター:立ち絵の表情差分が20種類以上。3Dモデルも動きます
- 音:BGMと効果音。カウントダウン音から勝敗のジングルまで
- 対戦:2人での通信対戦。塗った跡が残ります
ゲームは無料です。課金も広告もありません。まず遊んで面白がってもらうことが、いちばんの目的だからです。
どうやって回しているのか
仕組みを少しだけ紹介します。
私の会社では「1つの会話=1つの部門」と決めています。 AIとの会話をひとつ立ち上げるたびに、それがひとつの部門になります。ステージ部門との会話ではステージの話しかしない。音部門との会話では音の話しかしない。こうすると、AIが混乱せず、責任の範囲がはっきりします。
そして、部門からの「できました」を、私はそのまま信じません。
一番大きかった事件の話をします。ある夜、いくつもの部門に仕事を配ったあと、どれがどこまで進んでいるのか、私の側で追えなくなりました。統括役のAIに尋ねても、はっきりしません。私は言いました。
「たぶん、できてないよね」
図星でした。
この日、ふたつの仕組みが生まれました。全部門が「着手した」「終わった」を書き込む点呼板と、仕事の所在を一覧するCEOの管理板です。ただし効いたのは、板そのものではありませんでした。効いたのはこのルールです。
点呼板を書いていない部門には、次の仕事を渡さない。
報告を「善意」ではなく「仕事を受ける条件」にした——ここがすべてでした。
AIは、出した指示を無視することはありません。ただ、聞かれるまで何も言いません。人間の職場なら、隣の席から「あれ、どうなってる?」という声がかかります。その声かけが、AIの会社には最初から存在しないのです。
もっとも、仕組みは作った時点で完成ではありません。この点呼板も後日、別の穴を見せてくれました。その話は、また別の記事で書きます。
AIの会社で、実際に起きたこと
18日間で、ルールは十数本に増えました。ぜんぶ、失敗から生まれています。いくつか挙げます。
- 統括役のAIが、同じ種類の確認ミスを1日のうちに何度も繰り返しました。 実物を見ずに報告を転記して、存在しないファイルの場所を他の部門に伝えたのです。ただし原因は片方だけではありませんでした。報告した側の部門も、ファイル名を「同じ名前の別形式」と省略して書いていたのです。確認不足と、書き方の省略が、同じ場所で重なりました
- 部門が、統括役の間違った指示を5回止めました。 「その仕組みはこのゲームには存在しません」と、AIがAIに反論してきたのです
- 音がおかしい原因が、3つ重なっていました。 3つの部門がそれぞれ別の角度から、別の原因を見つけました
- 部門が、自分のミスを自分から申告してきました。 誰にも指摘されていないのに、です
正直に言うと、私はこの「AIが間違いを自分から言い出す」ところに一番驚きました。うまく動いた話より、こういう話のほうが、これから同じことをやる人には役に立つと思っています。
お金の話も、隠さずに書きます
私はこの18日間で、他の人が作った教材を 12本、合計71,720円 買いました。3Dの作り方、絵の出し方、AIの使い方、マーケティングの本まで。
そして、実際に使ったのは7本です。
残りの5本は、買ったのに使いませんでした。教材が悪かったからではありません。順番が来なかった、私の作り方と合わなかった、という私の側の事情です。その話も書きます。使わなかった理由のほうが、たぶん役に立つからです。
今後、実際に使った教材については「何に詰まって、何を参考にして、何ができたか」を1本ずつ記事にします。紹介料をもらう形になる場合は、記事の最初に「PR」と表示します。使っていない教材に、そのリンクは貼りません。
ここで届けるもの
- 制作記:AIの会社で起きたこと。事件と、そこから生まれたルール
- 使ったもの:教材・ツールを、詰まった場所と一緒に
- 失敗した話:うまくいかなかったこと、やめた判断
- お知らせ:テストプレイ募集と、公開・更新の連絡
更新は無理をしない範囲で。ゲーム作りが本体で、ここはその記録です。
登録すると、ツールがひとつ届きます
メールで受け取ってくれる方に、「開発日数カウンター」というWindows用のミニツールをプレゼントします。
デスクトップの隅に「開発○日目」と表示され続けるだけの、小さな道具です。もともと私が自分の開発を続けるために"社内"のAIに作らせたものですが、毎日ちゃんと数字が増えていくのが、思った以上に効きます。何かをコツコツ続けたい人なら、開発以外にも使えます。
インストールは不要で、ダウンロードして開くだけ。不要になったらファイルを削除するだけで跡は残りません。
この記録の続きは、Substackでお届けします。
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